人気ブログランキング | 話題のタグを見る

チンチン電車はコーナーをセクシーに攻める

 富山県は高岡市周辺を走る万葉線。北陸本線・高岡駅前から富山湾の新港まで営業キロは
14km足らずという小さな3セク鉄道です。この鉄道、フラットな低床車両「アイトラム」で
知られていて、たしかに床面の高さ30cmは乗り降りがラク。丸みをおびた真っ赤な車両は
未来的でかっこいい。おまけに乗り合わせた車両が女性運転士で、乗客との優しいやりとり
から仕事に誇りと喜びを持っているのが伝わり、好ましくもある。
 それでも、昔へ昔へ遡行するオジサンは、1960年代製の四角張った車両へ目がいってし
まいます。なんせ街並みが古いんだから、車両も合わせようよ。というわけで高岡駅を出た
チンチン電車が片原町の交差点で直角に曲がる様子を、久しぶりに鉛筆描きで1枚。路面電
車っていうのは脱輪しそうなきついカーブを「あっ、あーれえー」なんて悲鳴をあげながら
無理矢理曲がるところが色っぽいんです。え、聞いたことない?
 観光情報。この交差点の先で降りれば、蔵造りの商家が連なる落ち着いた通りがあります。
ついでに高岡駅の南へ15分も歩けば、こんな所になぜと思うほど見事な古刹、国宝「瑞龍寺」
も。北陸へ行くなら、金沢や氷見だけでなく、高岡に回るのも手。そうそう、「万葉線」の
由来。編者の大伴家持がこの地に赴任したことがあるからだそうです。車内には地元出身の
立川志の輔による観光案内もノンビリ流れます。

チンチン電車はコーナーをセクシーに攻める_e0264319_14261829.jpg

by retrosketcher | 2013-02-07 14:30
<< 春を先取り。西伊豆松崎旅 チンチン電車冬景色 >>